環境問題に対する思いと熱分解との出会い

私の育った時代はまさに高度経済成長期。

それは産業公害が環境を悪化させていった時代でもありました。私は機械いじりが好きで、それが高じて自動車整備の仕事に就き、自分の会社を興すこともできましたが、自身が関わる自動車の排気ガスが大気汚染の原因になっていることへの後ろめたさや悔しさは感じていましたし、使い捨て時代の到来によるゴミ問題など、頭の中には常に「環境問題はどうにかならないものか」という思いがありました。

2000年に循環型社会形成推進基本法が制定されたことをきっかけに、私はこれまで培った自分の技術でこの循環型社会の形成に取り組めるのではないかと具体的に考え始めました。熱分解装置と出会ったのはちょうどその時期で、“燃やさない”という技術であれば「大気汚染を抑えることができるのではないか」と、この装置の有効性に注目しました。

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